子育てには沢山お金がかかるんだな
その日人類は思い出した
教育には金がかかるという恐怖を…
我が家の息子氏が中学生になるにあたって、色々と準備を進めているのだけれども
さ、三万円...
学ラン上下で3万円也。当然この他にYシャツやベルト、体操服とジャージ、トドメに通学鞄と運動靴と上履きと体育館履きと揃えていくと楽々と5万円オーバー。そして入学後には部活動の道具を揃えるのでand more...
既に中学生以上のお子様をお持ちの親御さんなら知っているだろうし、今時子育てにどれ位お金がかかるのかなんてその気になればいくらでも調べられるので知ってるヒトも多かろうが、とりあえず調べてみた。
子供の学習費調査
こういう時に参考になるデータはないものかと調べてみると、文科省がちゃんと統計をとって公開している。
調査の概要は以下にまとめられている
調査の目的
本調査は保護者が子供の学校教育及び学校外活動のために支出した経費の実態をとらえ,教育費に関する国の施策を検討・立案するための基礎資料を得るためのものである。
調査対象
公立並びに私立の幼稚園,小学校,中学校及び高等学校(全日制)の幼児・児童・生徒
保育園が対象外なのは、今回の調査は文科省が行っており保育園の管轄は厚労省であるから知らんがなというのもあるだろうけど、よく調べたらそもそも保育園は学校教育法に定めのある学校にあたらないので今回の調査に含まれないのであろう。
調査事項
この調査では大きく以下の3つの経費を調査対象としている。
学校教育費,学校給食費,学校外活動費等
それぞれなんの費用なのかを上記の解説と平成26年度の実際のデータを基に適当に解説する。
学校教育費
学校教育のために各家庭が支出した全経費で,学校が一律に徴収する経費(学校調査)及び必要に応じて各家庭が支出する経費(保護者調査)の合計額
いわゆる教育にかかる費用。
infogr.am公立と私立の額の違いに目を奪われがちだが、冷静にグラフを眺めると入園・入学の年だけ金額が跳ね上がっているのがわかる。そう、学校教育費には進学時に必要な制服や学用品なども含まれるのである。ん?でもちょっと待って下さい、公立の学校って授業料無料じゃないの?なのに、毎年なんでこんなにお金かかるの?
授業料以外にも色々と費用は発生するんだな。コレが。
オッサンが分かる範囲で書いておくと、
- 「遠足・見学費」
修学旅行は子供の頃に積立金の封筒を持って行ったことがあるだろうから皆さんご存知だと思が、日帰りの遠足や社会科見学も当たり前なのだがバス代や施設入場料等の費用は発生している。「へぇ。スカイツリーに行くなんて今時の社会科見学すごいねー。」とか言ってる場合じゃない。ちゃんとかかった費用は保護者に請求がくるのだ。当時大人のお姉様として憧れたバスガイドさんがまさか親がお金を払って雇っていたのだという事実はできることなら知りたくなかった。
- 「学用品・実験実習材料費」
教科書以外の文房具類と授業で使う実習教材。前者は実際大した額でもないし、ある程度想定内なのであるが、後者は理科の実験セットやら家庭科の材料等、自分で手配するものではないのでそこそこな値段がする。後、ここに含まれいないだろうが、図工の工作材料でペットボトルやお菓子の箱を用意したり…ベルマーク集めるためにベルマーク付きの製品を購入したりする訳よ。
その他の詳細は上記URLのPDFに解説があるのでそちらを参照願いたい。
学校給食費
幼稚園・小学校・中学校において,完全給食,補食給食,ミルク給食等給食の実施形態に関わらず,給食費として徴収した経費
懐かしの給食でございます。
infogr.am注意点としては"給食費として徴収した経費"なので弁当代は含まれていない。その為、給食のない高校は公立私立共に費用が0になっている。さらにグラフを見て知ったのだが、私立の中学は給食がないようだ*1。あれだけ高額の寄付金やら授業料を徴収しているからてっきり学校内にシェフがいて気まぐれ料理でも振る舞われるのかと羨ましがっていたのだが。なお、1食あたりの給食代は登校日が年間200日とした場合で1食200円ちょい。そんな価格でお昼ご飯が食べられるなんてお父さん羨ましい限りである。
学校外活動費
補助学習費及びその他の学校外活動費の合計
簡単言うとコレ。
- 「補助学習費」
塾とか家庭教師とか通信教育とかの費用。
- 「その他の学校外活動費」
学習以外のお稽古事。
infogr.am補助学習なしでは大学進学が厳しいこの世の中では、学習補助費も立派な学習費用である。というか、補助学習がなくても大学に進学できるようなカリキュラムで授業をしてくれたら何の問題はないのですけどね…。え?なら私立の学校に行けですって? その私立学校に進学するのだって受験対策で塾行くだろうがよ!(キレ気味
平成26年度子供の学習費調査
この調査は平成6年から隔年で開始されており、2016年2月時点での最新のデータは平成26年度のもの。
調査結果の概要
平成26年年度の結果の概要は以下。
1)「学習費総額」は,今回公立では,幼稚園を除いた小学校,中学校,高等学校では増加。私立では,いずれの学校種においても増加。
2)「学校外活動費」(学習塾、習い事などへの支出)は,公立,私立のいずれについても,中学校,高等学校,大学等への進学が近づくにつれて増加傾向。公立では中学3年生が,私立では小学校6年生が最多。
3)幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間において,すべて私立に通った場合は約1,770万円となり,すべて公立に通った場合(約523万円)の3.38倍。
この統計データを基に、幼稚園から高校までの15年間の学習費の年額推移をグラフ化してみた。
グラフ化するにあたって、
- 学校外活動費
「補助学習費」と「その他の学校外活動費」に内訳がわかるように細分化。
- 学校給食費
高校は給食がないので統計上は0円となるのだけれども、実際には家庭の支出が無くなるわけではない。育ち盛りの高校生がこの額で足りるとは思えないけれども、男女差もあるので適当に下記の金額を年額として高校1年から3年迄の期間、公立・私立同額で設定している。
1日の食費(600円) ✕ 年間登校日(200日) = 120,000円
同じく私立中学についても、統計上は0円ではないけれども到底給食費がでてる金額には思えないので中学1年から3年迄の期間、以下の金額を設定している。
1日の食費(500円) ✕ 年間登校日(200日) = 100,000円
まあ私立の場合は教育費がでかすぎてもう誤差みたいな金額ではあるが、一応つけておいた。
すべて公立の場合
infogr.am公立は授業料が無料というのもあって、進学年以外は学習費に占める学校教育費の割合は少ない。むしろ子供が成長するにつれて、増えていく補助学習費が脅威である。中3の時なんてもうスーパーサイヤ人状態である。それに反してその他の学校外活動が減ってゆくのは子供達の時間がないというのがもっともな理由なのだろうけれども、実際のところは親の収入は子供の成長にあわせて増える訳ではないので、やめてくれないと無理なんだろうね。まあそれでも足りない額は家計の無駄を減らすしかないしね。え?お、俺の小遣いかよ!
公立と私立の割合
ここで疑問に思ったのは、私立の学校にはどれくらいの人が行ってるんだろうかってこと。学習費調査と同じく文科省が公開しているデータで調べられる。
学校基本調査-平成27年度(確定値)結果の概要-:文部科学省
全国の学校数
区分 | 公立 | 私立 |
幼稚園 | 37% | 63% |
幼保連携型認定こども園 | 19% | 81% |
小学校 | 99% | 1% |
中学校 | 93% | 7% |
高校 | 73% | 27% |
幼稚園以外は圧倒的に公立ゥウウウウ!
全国の在学者数
区分 | 公立 | 私立 |
幼稚園 | 17% | 83% |
幼保連携型認定こども園 | 16% | 84% |
小学校 | 99% | 1% |
中学校 | 93% | 7% |
高校 | 69% | 31% |
アレ?何で幼稚園の在学者数がこんなに多いの。Why?
15年間の学習費総額
ということでオール公立・私立とかほとんどレアケースなので、色んなケース毎に幼稚園から高校迄の15年間にかかる学習費総額を比較してみる。
ケース名 | ケース | 総額 |
公公公公 | すべて公立 | 約560万 |
私公公公 | 幼稚園のみ私立 | 約640万 |
公公公私 | 高校のみ私立 | 約730万 |
私公公私 | 幼稚園・高校のみ私立 | 約820万 |
私公私私 | 小学のみ公立 | 約1,110万 |
私私私私 | すべて私立 | 約1,840万 |
部屋とYシャツと私 | 浮気すると死*5 | GAME OVER |
"私私私私"は一部の選ばれた民、パーリーピーポーが行くものなのでそんな世界があるんだな位に眺めるだけでよかろう。一般ピーポーとしては"私公公公"か"私公公私"が現実として多いケースなのではないか。
進学時に発生する費用はいかほどか
これは学校教育費の入学年度と次年度の差額からざっくりと概算を求められるので算出してみた。あくまで差額なので実際はもっとかかるかもしれないし、かからないかもしれないが参考程度に。
進学時 | 公立 | 私立 |
幼稚園 | 約1万 | 約7万 |
小学校 | 約7万 | 約49万 |
中学校 | 約9万 | 約48万 |
高校 | 約13万 | 約29万 |
幼稚園進学時
公立の場合は、ほとんど出費は多くないので割愛。私立の場合は以下が発生する。
- 制服
- 寄付金
入園にあたって、金銭的には大きなインパクトはないものの、手提げや用具入れ等の作成を入園迄に強いられる。幼稚園によって指定するサイズが異なるので、お母さんが真心込めて作らないといけない、いえお父さんでも構わないと思いますが。オッサン的にはサイズが合えば既成品でいいと思うのだが、何となく既成品だと愛情不足を感じてしまうとか周りからイジメらないか心配とかいう謎の慣習が強いようで、この頃のママさん達は半ギレになりながら夜なべしている。危険なのであまり刺激しないように注意しよう。
小学校進学時
公立の場合は、以下の2つの費用が次年度と比較して多く発生している。
- 学用品・実験実習材料費
- 通学用品費
ここで一番の比率を占めるのは通学用品費。金額的にはランドセルがでかいのだが、高いランドセルを買い与えても雑に地面の投げすてられたりと雑に扱われるので正直高額なものを買い与えるのは無駄なのであるが、大体ジジババが孫にプレゼントしてくれるので盛大に甘えよう。なお、最近はキラキラ女子的なランドセルもでているのだが、成長と共に飽きるのでオススメはしない。
また、幼稚園と同じく体操着袋や給食袋などの裁縫を強いられるので、幼稚園の時と同じくこの時期のママさんを刺激するのは自殺行為だと心得て欲しい。むしろ学用品へのシール貼りなど積極的に手伝うことでチーム意識を高めていこう。
私立の場合は、さらに以下が発生する。
- 制服
エスカレータ寄付金
私立小学校とか都市伝説だと思っているので詳しくはわからない。
中学校進学時
公立の場合は、以下の2つの費用が次年度に比較して多く発生している。
- 制服
- 通学用品費
- 学用品・実験実習材料費
- 通学費
いわゆる、制服類、ジャージ・体操着、鞄などである。この辺りを全部揃えると6万弱は持っていかれる。成長期の男子なんて下手をすると三年間にもう一回買わないといけないので油断してはならない。
なお、通学費は自転車通学で購入した自転車代と思われる。歩いていける所に学校があるとは限らないので住んでいる場所によってココらへんは変わるのだろう。
私立の場合は、以下が追加される、
エスカレータ寄付金
高校進学時
- 制服
- 通学用品費
- 学用品・実験実習材料費
- 教科書費・教科書以外の図書費
- 教科外活動費
- 通学費
中学の時に必要なものに加えて、今度は教科書代が追い込みをかけてくるぜ。しかも毎年ときたもんだグヘヘ。あとは高校になると体育会系の部活はチームジャージとか無駄にカネがかかるので教科外活動費はかなり家計にプレッシャーをかけてくるのではないだろうか。
私立の場合は、以下が追加される、
エスカレータ寄付金
その他の費用
ここまでの費用はあくまでその年度にかかる学習の費用であり、年頃の子供には今時ならスマートフォンも持たせないと友達同士のコミュニケーションがとれないし小遣いも必要だ。
それと忘れてはならないのが将来の進学に向けた貯蓄。そう、学資保険ってやつだ。これが家庭にもよるだろうけど毎月1万~2万程度らしい。
http://women.benesse.ne.jp/cos/common/sonylife/anq/hakusho_77.html
まあそんなこんなで子供を育てるには沢山のお金がかかるんだよね。自分が親になって初めてわかる親の偉大さよ。ということで、進学時にビビらないように計画的に貯蓄しておこう。
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