Y!mobileの「Android One S2」を購入した(続)
前回の続き。
前回では主に外見について書いた。
外見も大事ではあるが、実際に長く付き合う場合に気になるのはやはり
中身である。
「Android One S2(以下、S2)」の中身を伝えるのに、単体のスペックを記載しても正直良し悪しが分かりにくいので、今回たまたま実家で実機に触る機会があった*1ドコモのエントリモデル「arrows Be F-05J(以下、->Be)」と比較しつつ、感想を書くことにした。
比較
参考ページ
以降の比較は、それぞれ以下のページの情報を基に記載している。
- 「Android One S2)」
Android One S2|スマートフォン|製品|Y!mobile(ワイモバイル)
S2 | Android スマートフォン | 京セラ
- 「arrows Be F-05J」
arrows Be F-05J | 製品 | NTTドコモ
arrows Be F-05J スペック - スマートフォン - FMWORLD.NET(個人) : 富士通
サイズ
まずはサイズ(外見じゃねえか)。
項目 | S2 | ->Be |
サイズ | 約W72×H143×D10.6mm | 約W72×H144×D7.8mm |
重さ | 約142g | 約141g |
サイズ、重さともにほぼ同じである。質感についても個人的にはあまり変わらない感じであった。どちらの機種も手に持った時の収まり具合はよかった。ということでサイズ感については
引き分け。
基本性能
次は性能面。
項目 | S2 | ->Be |
CPU | MSM8917 1.4GHz(クアッドコア) | MSM8916 1.2GHz(クアッドコア) |
RAM | 2GB | 2G |
ROM | 16GB | 16GB |
SDカード | microSDXC(256GB) | microSDXC(256GB) |
バッテリー容量 | 2,300mAh | 2,580mAh |
充電時間 | 約150分 | 約150分 |
S2はCPUのクロック数が高くバッテリー容量が少ない。逆に、->Beはバッテリー容量が多くCPUのクロック数が低い。性能面を考えると若干S2が良い気もするが電池持ちを考えると->Beとなる。といっても実際はどちらも稼働するアプリの状況に依存するので、基本性能も
引き分け。
ディスプレイ
次はディスプレイ。
項目 | S2 | ->Be |
サイズ | 5.0インチ | 5.0インチ |
方式 | TFT | TFT |
解像度 | 1,280×720(HD) | 1,280×720(HD) |
こちらはスペック上、全く同一である。だからといって画面が同じように見える訳でもないのは製造メーカの違いや表面の強化ガラスの違いなのだろうか。最近のハイエンド機はフルHD以上の高解像度になりつつあるが、こちらは老眼に調度良い解像度である。ディスプレイについては
引き分け。
カメラ
続いてはカメラ。
項目 | S2 | ->Be |
メイン | 約1,300万画素 | 約1,310万画素 |
サブ | 約200万画素 | 約500万画素 |
AF | ○ | ○ |
手ブレ補正 | - | - |
手ブレ軽減 | - | - |
こちらも、サブカメラ以外はそれほど違いはない。自撮り女子にはサブカメラは大事なのかもしれないが、オッサンには無用の長物なので特に優位に感じるものではなかった。メインカメラもハイエンド機に比べるとチープに感じてしまうがインスタ女子でもなければ特に困らないであろう。ということでカメラについては
自撮りするなら->Beがいいかも。
LTE通信
次はLTE通信。
項目 | S2 | ->Be |
データ通信方式 | FDD-LTE/AXGP/3G | FDD-LTE/3G |
受信速度(4G) | 最大112.5Mbps(110Mbps) | 最大150Mbps |
送信速度(4G) | 最大37.5Mbps(10Mbps) | 最大50Mbps |
S2の()内はAXGPのもの。それぞれの対応バンドは以下の通り。
- 対応バンド
項目 | S2 | ->Be |
LTE | 1/3/8 | 1/3/19 |
3G(WCDMA) | 1/8 | 1/6/19 |
S2の対応バンドは公式スペックに未記載だったので以下のPDF資料から調べた。
http://www.ymobile.jp/support/process/unlock_procedure/pdf/frequency-band-list-ymobile.pdf
それぞれの対応キャリアが異なり、データ通信方式も同一ではないので比較対象とする事自体無理があるのだがとりあえず書いておいた。よって、
無効試合。
その他通信
次はLTE以外の通信機能。
項目 | S2 | ->Be |
Wi-Fi | b/g/n(2.4GHz対応) | a/b/g/n(2.4GHz/5GHz対応) |
Bluetooth | 4.2 | 4.1 |
テザリング | ○ | ○ |
NFC | - | ○ |
なんとS2はWi-Fiの5GHzに対応していない上にNFCがついてない。エントリモデルになると11acに未対応というのは仕方がない気がしたが、11aには対応して欲しかったところである。NFCはともかく、->BeはBluetoothでaptXに対応しているのは悔しい。ということで
->の判定勝ち。
付加機能
その他機能をまとめてドカーンと。
項目 | S2 | ->Be |
生体認証 | - | - |
赤外線 | ○ | - |
歩数計 | ○ | - |
おサイフケータイ | - | ○ |
ワンセグ | - | ○ |
どちらも日本向け機能がついている。S2はシニア向けと思われる機能、->Beにはガラケーでお馴染みのおサイフケータイとワンセグが搭載されている。生体認証は使い出すと地味に便利であるし日本独自機能でもないので欲しかったところであるがコスト的に難しかったのであろうかどちらも搭載されていない。日本独自機能については、人によって必要とするものがことなるので評価は難しいところではあるが、個人的にはモバイルSuicaが必要だったので
->Beの勝ち。
防水/防塵
お次はタフネス面。
項目 | S2 | ->Be |
防水 | IPX5・IPX7 | IPX5・IPX8 |
防塵 | IP5X | IP6X |
ミルスペック | ○ | ○ |
防水・防塵共に->Beのほうが強いのは思わなかった。両モデル共にミルスペック(MIL-STD-810G)をパスしていることを謳っているが実際には対象とした試験項目が異なる。
- S2
米国国防総省が制定したMIL-STD-810G Method 516.7:Shock-Procedure lVに準拠した規格において、高さ1.22mからの合板(ラワン材)に製品を26方向で落下させる試験を実施
- ->Be
米国国防総省の調達基準(MIL-STD-810G)の14項目、落下、浸漬、粉塵、塩水噴霧、湿度、太陽光照射、振動、風雨、高温動作(60℃固定)、高温保管(70℃固定)、低温動作(-20℃固定)、低温保管(-30℃固定)、低圧保管、低圧動作に準拠した試験を実施。
つまりは...
->の勝利。
OS
続いてはAndroidのバージョンだ。
項目 | S2 | ->Be |
OS | Android7.1 | Android7.1 |
公式スペック上は同じ「7.1」なのであるが、S2は"AndroidOne"なので
スマートフォンの販売開始から最低 18 か月間、ソフトウェア アップデートを提供することを確約しています。
すべての Android One スマートフォンに、少なくとも 1 つのメジャー アップデートと複数の小規模なセキュリティ アップデートが提供されます。
Android One: Google が常に最新のアップデートを提供
ということで既に7.1.2
AndroidOneは発売から18カ月間に最低1回以上のOSアップデートが保証されているので、8.0も夢ではない。ということで、
今後のアップデートが約束されているS2の勝利。
余談であるがアップデートは累積ではないので提供されたものを順次適用していく必要があり、我が家のS2はアップデート未適用であったため、最新のセキュリティアップデート版である「2.100VE」に更新する迄に1時間以上かかりしんどかった。しかも4台並行なので職人レベルである。
プリインアプリ
最後はプリインアプリである。
S2
- カメラ
- カレンダー
- ドライブ
- ファイル
- フォト
- マップ
- メッセージ
- 時計
- 赤外線
- 設定
- 電卓
- 電話
- 連絡先
- Chrome
- Duo
- Gmail
- Googleキーボード
- Google App
- Google Play ゲーム
- Google Play ストア
- Google Play ブックス
- Google Playムービー&TV
- Google Play開発者サービス
- Google日本語入力
- Keep
- Launcher3
- SIM Toolkit
- Y! mobileメール
- Yahoo! JAPANショートカット
- かんたん設定
- YouToube
スペックに明記されていないので設定のアプリ一覧で確認した。キャリア独自のソフトは3本程度で、殆どがGoogle謹製アプリのみで構成されている。
->Be
- 電話(本体プリイン)
- ドコモ電話帳(本体プリイン)
- メディアプレイヤー(本体プリイン)
- メモ(本体プリイン)
- スケジュール(本体プリイン)
- ドコモメール(ダウンローダプリイン)
- ドコモデータコピー(本体プリイン)
- 災害用キット(本体プリイン)
- 遠隔サポート(本体プリイン)
- ドコモあんしんスキャン(ダウンローダプリイン)
- dメニュー(本体プリイン)
- dマーケット(本体プリイン)
- dポイントクラブ(本体プリイン)
- トルカ(本体プリイン)
- iコンシェル(本体プリイン)
- マネレコ(ダウンローダプリイン)
- しゃべってコンシェル(本体プリイン)
- フォトコレクション(ダウンローダプリイン)
- はなして翻訳(ダウンローダプリイン)
- iDアプリ(本体プリイン)
- データ保管BOX(ダウンローダプリイン)
- LAWSON(ダウンローダプリイン)
- McDonald's(ダウンローダプリイン)
- Facebook(ダウンローダプリイン)
- Facebook Messenger(ダウンローダプリイン)
- Instagram(ダウンローダプリイン)
- Twitter(ダウンローダプリイン)
- Amazon ショッピング(ダウンローダプリイン)
- Amazon Kindle(ダウンローダプリイン)
- ワンセグ
- カメラ
- 取扱説明書
- おサイフケータイ
- My Tracker
- KSfilemanager
- @Fケータイ応援団
- Word
- Excel
- PowerPoint
- OneNote
- OneDrive
- ULTIASオススメ機能設定
- NX!メール
- ブラウザ
- メッセージ
- 設定
- ギャラリー
- 時計
- ダウンロード
- Chrome
- Gmail
- マップ
- YouTube
- Playストア
- ドライブ
- Play Music
- Playムービー&TV
- Duo
- フォト
- カレンダー
- 電卓
- 音声検索
契約内容だけじゃなくてプリインアプリも手厚い。
基本スペックは似たようなものだったのに、実機を触ってみると->BeはS2と比較して明らかにモッサリしていたのはプリインアプリがてんこ盛りであるせいに違いない。参考までにS2の初期設定完了時点でのメモリと内部ストレージ使用状況はコチラ*2。
アプリインはアンインストールできないものが多数なので
無駄なアプリの少ないS2の超完全勝利。
S2も自分でアプリをどんどん追加していけばいずれ重くなるのであるが、初期設定完了時点ではストレスを感じることなく軽快な動作であった。なんだかんだソフトウェアって大事。
総評
上記の比較項目を主観で採点した結果がこちら。
項目 | S2 | ->Be | コメント |
サイズ | 5 | 5 | 殆ど同じ |
基本性能 | 5 | 5 | 処理性能はS2、バッテリ容量は->Be |
ディスプレイ | 5 | 5 | スペック上は同じ |
カメラ | 4 | 6 | 自撮りするなら->Be |
LTE通信 | - | - | 通信方式が違うので評価外 |
その他通信 | 3 | 7 | 11aとNFCは地味にでかい |
付加機能 | 2 | 8 | モバイルSuica大事 |
防水/防塵 | 4 | 6 | ->Beのほうが強そう |
OS | 7 | 3 | 今後のアプデ考えるとS2 |
プリインアプリ | 10 | 0 | 無駄なプリインは悪 |
合計 | 47 | 45 | 危ないところだったぜ...S2 |
ということで、まさかの接戦であったが僅差でS2の勝利となった。
S2の売りはシンプルという点につきるのだが、シンプル過ぎて従来のキャリアスマホに慣れている人は何をどうしたらいいのかわからないかもしれない。そういう意味では、S2は上級者向けのモデルに思えた。逆に、安心の機能満載で使うかわからないのにアンインストールできないアプリがてんこもりの->Beはスマホ初心者は安心して使える印象があるかもしれない。と、ここまで書いて思ったのは->BeとS2は基本スペックが同じメーカー製PCと直販PCのイメージに近いということ。どちらがいいかは利用者次第なのはスマートフォンもPCも変わらないのであった。
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*2:本当ならば->Beのものと比較して圧倒的優劣感に浸りたかったが忘れてしまい無念である