2018年9月1日より、Y!mobileが価格据え置きで高速データ通信容量を増量するらしい。
これを機会にY!mobileが気になった人向けに実際に11ヶ月程度使ってみた感想などを記す。
速度
毎月のランニングコストを抑える為に、ドコモやauなどのMNOから格安SIMと言われるMVNOに移った人も多いだろう。かくいう自分も同じ理由で昨年9月にauからY!mobileにMNPした。
MVNOに移った人の中には、毎月の費用は安くなったものの通信速度が遅いことにストレスを感じている人もいるのではないだろうか。Y! mobileに移った自分の場合、今まで速度で不満を感じたことはない。
と言っても、自分はモバイル通信で動画を見ることもないしゲームもスマホではやらない。外出中にスマホでやることと言えば、せいぜいニュースアプリを見るかSNSをするくらいである。くわえて、都内勤務でもないので混雑する時間帯や人が多い場所での利用経験も限られており、環境的に恵まれているだけかも知れない。ただ、各種サイトで定期的に実施されている通信速度測定の結果を見る限りは場所に限らず格安SIMとひとくくりにされるMVNOよりも快適なのは間違いない。
快適な理由としては、Y!mobileはMNOであるソフトバンクのサブブランドでありMVNOではないことに尽きるのだが、MVNOと同等の料金体系でMVNOよりも快適に利用できるのであれば利用者にとっては格安SIMと言って差し支えはないのだろう。
ただ、データ容量を超えた時の通信制限(低速)の速度はそれはもう酷い。ダイヤルアップ接続のテレホーダイ時代を思い出す速度で、PCサイト向けのWebページを開くだけでタイムアウトしたりSNSの写真付き投稿にも失敗するレベルだ。そんな時は月末までWi-Fiだけでやり過ごすか、追加料金を払って制限解除してもらうかしかない。
通話
Y!mobileのスマホプランには通話無料サービスも含まれており、1回10分以内の国内通話であれば何度かけても無料範囲内となる。今時、音声通話する機会はかなり少なくなったが全くゼロになった訳ではないのであると便利ではある。注意点としては、一部無料通話対象外な国内通話先があること。
「だれとでも定額」「スーパーだれとでも定額」「スマホプラン」などご注意事項|料金|Y!mobile(ワイモバイル)
特に最近は企業の問い合わせ窓口が「0570」ではじまるナビダイヤルとなっていることが多く、こちらは無料通話対象外な上になかなかオペレータに繋がらないので最悪である。しかも、そういう企業はチャットはもちろんのこと、問い合わせ先のメールアドレスすら簡単に見つけさせてくれない。といってもこれはY!mobileに限らず各社の定額通話サービスで同様に対象外となっているので自分で気を付ける他にないのだが。
通話絡みでいうと留守番電話サービスは有料なので気をつけよう。
料金
正直なところ、料金体系はわかりやすいとは言い難い。各スマホプランごとの月額の最安と最大は以下の通りだ(2018年8月現在)。
プラン | 最安 | 最大 |
---|---|---|
スマホプランS | 1,480 | 3,480 |
スマホプランM | 2,280 | 4,480 |
スマホプランL | 3,980 | 5,480 |
最安は他社からMNPまたは新規契約かつオプション加入時の一年目の月額。最大はもろもろ優遇が終わった3年目の月額。"スマホプランS"を例に内訳を見るとこうなっている。
プラン | 料金 | 備考 |
---|---|---|
スマホプランS | 2,980 | 基本料金 |
データ増量オプション | 500 | ないとデータ容量が1GB |
データ増量オプション無料 | -500 | 2年間のみ |
ワンキュッパ割 | -1,000 | 1年間のみ |
おうち割 光セット(A) | -500 | ソフトバンク光とのセット割 |
計 | 1,480 | 一番アピールされてるやつ |
※印を全部ちゃんと読めば書いてあるのだが、ぱっとみ意識させないところが流石のソフトバンクだ。
また、Y! mobileは音声通話付プランはMNOと同じく2年縛りなので、解約金を発生させたくなければ2年間使う前提で考える必要がある。
端末
取り扱う端末のラインナップは、iPhoneはMVNO並みで旧モデルのみとなるが、Androidに関しては「Android One」端末を取り扱っているのが特徴だ。
Android One: Google が常に最新のアップデートを提供
通常、MNOから販売されるAndroid端末は「キャリアモデル」と呼ばれ、全世界で販売されているグローバルモデルに対してキャリアが独自のサービスを利用してもらうように様々なアプリがプリインストールされている。また、アプリ以外にもハードウェア自体にワンセグ等の日本向け独自機能が付いていることも多く、端末のラインナップもローエンドからハイエンドまで充実している。
これに対して「Android One」は、カスタマイズは最低限に抑えられており余計なアプリもインストールされていない。キャリアモデルと比較するとセキュリティアップデートが早いサポート期間が長いのが特徴であるが、端末のラインナップは(元々AndroidOneは新興国向けということもあって)ローエンドからミドルクラスの機種が中心となる。
2018年8月時点で日本国内に於いて「Android One」を販売しているのはY! mobileだけなので、「Android Oneの端末を使いたい」という理由でY! mobileを選ぶ人も少なからずいるであろう、というか私です。だってAndroidのセキュリティ対策はOSにセキュリティアップデートが基本ですものね。
なお、Y! mobileはSIM契約のみも可能なので、Y! mobileが使用する周波数帯に対応したSIMフリー端末があれば利用可能だ。
使い方かんたん!ワイモバイルのSIMカード |Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで 他社が販売する携帯電話をワイモバイルで利用する|その他のサービス|サービス|Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで
その他サービス
その他、あってよかったと思う付加サービスについて。
ソフトバンクWi-Fiスポット
Y! mobileユーザは無料でソフトバンクが提供する公衆無線LANサービスを無料で利用できる。
ソフトバンクWi-Fiスポット|通信|サービス|Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで
自分は今まで公衆無線LANサービスにあまり良い印象を持っていなかったので使ったことがなかったのだが、データ容量を超えた時の通信制限(低速)に耐えられず試しに使ってみた所、思いの外快適であった。もちろん、接続先のAPによってはモバイル通信よりも低速な場合もあるので必ずしも快適とは言えないのであるが、概ね問題ないことが多いので今は普通に利用することにしている。
Yahoo!プレミアム for Y!mobile
Y! mobileユーザは無料でYahoo!プレミアム会員特典が利用できる。
Yahoo!プレミアム for Y!mobile|ヤフー連携サービス|サービス|Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで
各種特典は上記リンクを参照してもらいたいが、個人的には「ポイントいつでも5倍」を「5のつく日」キャンペーンと併用したときのお得度が高い。
注意すべきは、付与されるTポイントが通常のTポイントとは異なる「期間固定Tポイント」となるので、利用可能期間が短い上に利用先がYahoo! JAPAN、LOHACO、GYAO!ストアに限られることだ。
正直Yahoo! JAPANのヤフーショッピング、ヤフオクだけだと、利用可能期間内に欲しいものが見つからないケースも出てくるのだが、LOHACOは無印良品やKALDIの商品を購入できるので、日頃から欲しいものをチェックしておけば使いみちに困らないだろう(ということを最近知った)。
光回線とのセット割引
携帯電話と光回線のセット割はMNOでよくあるサービスであり、Y! mobileも「おうち割 光セット(A)」として提供している。
おうち割 光セット(A)|割引サービス|料金|Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで
我が家は、自宅では光回線を使うことでスマホの利用料金を抑える形にしているので、Y! mobileへのMNPとあわせて自宅光回線もソフトバンク光に乗り換えた。
高速光回線はSoftBank 光(ソフトバンク光) | インターネット | ソフトバンク
ソフトバンク光を選択した理由は、セット割引適用にくわえて、IPv6による高速化が見込めることであった。
IPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4 | インターネット | ソフトバンク
その辺の詳細は以下に。
ということで、色々と書いてみたが個人的にはY! mobileにして特に不満はないし、むしろY! mobileにしてよかったと思っている。ただ、2年縛りが終わった後に3年目以降の料金でそのまま使い続けるかというとそれはまた別の話。その頃もっと魅力的なサービスが登場している可能性もあるしね。
オンラインストアのセール情報
たまにセールしてるっぽいので気になる人はチェックしてみてはいかがだろうか。