初老のボケ防止日記

おっさんのひとりごとだから気にしないようにな。

「Apple Music」が価格据え置きでロスレス化(CD並の音質に)

グヘヘヘ、Appleの旦那は流石ですなぁ(下衆顔

日頃Spotifyを愛用しており、今年2月に発表された高音質プラン「Spotify HiFi」の年内開始を楽しみに待っていたら突然のニュース。

Appleは本日、Apple Musicにドルビーアトモスによる空間オーディオを導入することによって、サブスクリプションの登録者に業界最高レベルの音質を提供することを発表しました。空間オーディオは、アーティストがファンに向けて、真の多次元サウンドと鮮明さを備えた臨場感あふれるオーディオ体験を作り出す機会をもたらします。さらに、Apple Musicのサブスクリプションの登録者は、アーティストがスタジオで制作したままのロスレスオーディオで、7,500万を超える楽曲を聴くことができるようになります。これらの新機能は、Apple Musicのサブスクリプションの登録者に来月から追加費用なしで提供されます。

Apple Music、空間オーディオとロスレスオーディオを発表 - Apple (日本)

つまりは、Apple Music がお値段据え置きで「空間オーディオ」と「ロスレスオーディオ」が利用できるようになったってことです。

空間オーディオ

AppleはApple Musicでドルビーアトモスによる空間オーディオを提供します。ドルビーアトモスは画期的で臨場感あふれるオーディオ体験で、アーティストは周囲のあらゆる方向や頭上から音が聞こえるように音楽をミキシングすることが可能になります。デフォルトで、Apple MusicはH1チップまたはW1チップを搭載したすべてのAirPodsとBeatsのヘッドフォン、および最新バージョンのiPhone、iPad、Macの内蔵スピーカーで、ドルビーアトモス対応の曲を自動的に再生します。

映画の音響で有名な「ドルビーアトモス」を音楽で利用するのは何もAppleが初という訳ではない。国外では既に「TIDAL」が対応楽曲を提供しているし、「本家Dolby様」も盛り上げようとしている。が、これらはシアターバーやAVアンプなどドルビーアトモス対応製品で再生しないと本来の凄さを体験できなかったのに対して、"空間オーディオ"は対応製品を所有していればスマホとイヤホン・ヘッドホンだけで再生できるのだ。

楽曲が提供開始時点では数千曲で利用可能で順次増えていくということであるが、”空間オーディオ"の対応製品がApple製品に限られ、真のApple信者愛好家のみが新次元サウンドを体験できる、と考えればそれなりに注目度はありそうだ。なお、

俺氏、全く興味ナッシング。

ロスレスオーディオ

Apple Musicで7,500万を超える曲のカタログがロスレスオーディオで利用できるようになります。Appleはすべての音源ファイルの保存にALAC(Apple Lossless Audio Codec)を使用しています。つまり、Apple Musicのサブスクリプションの登録者は、アーティストがスタジオで制作したのとまったく同じものを聴くことができるようになります。

現時点(2021/5)のApple Musicで再生できる楽曲は、ALACで保存された音源をAAC(Advanced Audio Coding)という不可逆圧縮形式に変換して配信している。この方式をロッシー(不可逆圧縮)と呼び、データ転送量は小さくなるものの、再生時に変換前の音質に決して戻らない。大半の人はそれでも満足できるのであるが、音にこだわる人からするとやっぱりCDと違うなと感じたりするようで、ALACのようなロスレスで音楽を配信するサービスを使いたいというニーズは以前から少なからずあり「Amazon Music HD」や「mora qualitas」等、高音質を歌う音楽配信サービスは既に登場している。

Apple Music の”ロスレスオーディオ”がそれらのサービスと何が違う点は

お値段据え置き。

であること。一般的に高音質を謳い文句にすると値段が上がるのが当たり前で、「Amazon Music HD」は「Amazon Music Unlimited」よりも月額1,000円も高いし、「mora qualitas」も月額1,980円となっている。それに対して、お値段据え置き月額980円はインパクトがありすぎる。しかも、Appleが実際に音楽レーベルに提出させる音源は

これまでAppleは2012年から音楽レーベルがiTunes Store向けに提出する音源を「Mastered For iTunes」と称し、解像度が24bit以上、サンプリングレートが96kHz以上である、レコーディングスタジオの最終的なマスターとほぼ同じレベルのものを求めてきました。

Apple MusicがロスレスのHiFiストリーミング開始!? iOS 14.6から導入か | Soundmain Blog

つまり、Apple Musicで利用可能な楽曲の圧縮前のマスター音源は全て「24bit/96kHz」以上なので、現在利用可能な7,500万を越える楽曲の全てロスレスオーディオとして提供されるのだ。これは非常に魅力的です。

ただし、実際のロスレスオーディオの品質は3段階となるらしい。

Apple Musicのロスレスのレベルは、16ビット/44.1kHz(キロヘルツ)のCD品質から、最大24ビット/48kHzまであり、Appleのデバイスでそのまま再生できます。また、本物のオーディオファン向けに、Apple Musicは最大24ビット/192kHzのハイレゾリューションロスレスも提供します。

iPhoneやiPadをリモコン代わりにしてオーディオ機器で音楽を再生する時に使われる「AirPlay」は、現時点の最新仕様AirPlay2でも「16bit/44.1kHz」までしか転送できないらしいので、おそらくは大半はCD音質の「16bit/44.1kHz」なのではないかと思われるが、実際のところどれくらいハイレゾ音源もあるのかは興味があるところだ*1。ま、

ハイレゾ聴き取れる耳を持ってませんが。

osa030.hatenablog.com

因みにAirPods等のBluetoothイヤホン・ヘッドホンで再生する場合はロスレス以上の音質では再生されず、従来どおりのAACとなるようだ。

Apple Musicのロスレスとハイレゾ、AirPodsでは再生できず AirPods ProもAirPods Maxも - ITmedia NEWS

Bluetoothを使う限りは音質劣化は避けられないので、通信データ量が増えた割にそこまで明確な音質の向上は感じられない可能性が高いのでAppleらしい妥当な決断ではないだろうか。

osa030.hatenablog.com

ということで、「Spotify HiFi」が提供開始になるまでにロスレスな「Apple Music 」を試してみたい気持ちでいっぱいでございます。

*1:JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)による定義「ハイレゾオーディオの呼称について(周知)