"GParted"を使ってSSDの未割り当て領域を使えるようにしてみた。
”難しかったかって?パーッと、勢いでやったんであんまり覚えてないっスね。”
目次
これまでの話
容量が足らなくなってきたのでSSD換装しようとSSDにバンドルされてたクローンソフトを使おうとしたら動かなかったので"Clonezilla"とやらを使ってSSDクローンはできたものの、データ領域のサイズが変わらないでござった。
前回のSSDクローンの実行結果は以下の通り。
「データ領域(使用領域+空き領域)」の後方に、PCを出荷状態に復元する為のリカバリ用の領域が存在している(今回のPCの場合は2種類の領域が存在)。
拡張したい「データ領域」と「未割り当て領域」が隣接している場合は、Windowsの"ディスクの管理"で結合することができるのだが…
今回は、リカバリ用の領域が挟まっているのでWindowsの"ディスクの管理"で結合することができない。最近のPCはリカバリディスクが付属していないので、このようにHDDのデータ領域の後方にリカバリ用の領域が存在している(OSからは非表示になっているのでエクスプローラ上では見えない)。
自分が調べた限り、Windowsの管理ツールやコマンドを使ってリカバリ用の領域を移動することはできないっぽいが、「GParted」とやらを使えば移動に加えて結合もできるらしいので使ってみましたというのが今回のお話。
"GParted"とは
GParted(GNOME Partition Editor)はGNU PartedのGTKフロントエンドであり、GNOMEの公式パーティション編集アプリケーションである。GPartedはディスクパーティションとファイルシステムの作成、削除、リサイズ、移動、検査、そして複製に使用される。新しいオペレーティングシステム (OS) 用の領域の作成、ディスク使用状況の再編成、ハードディスク上のデータの複製、そしてあるパーティションの別パーティションへのミラーリング(ディスクイメージング)に有用である。
平たく言えば"Parted"というパーティション編集できるコマンドラインツールをGUIで使えるようにしたのが「GParted」。ただのLinux用のGUIアプリなのでLinuxからでないと利用できないのだが、USBメモリからLinuxを起動して利用できる形でも提供されている。つまり「Clonezilla」同様にPCのデータはそのままにディスクのパーティション操作をグラフィカルにできるって訳だ。
実は前回利用した「Clonzilla」には、Partedが含まれていたでコマンドラインからならそのままパーティション操作ができたのだけれどもグラフィカルに操作したほうが直感的にできそうなので安心と思って今回は「GParted」使いました。
必要なもの
- USBメモリ
前回使った手持ちの容量32GBをそのまま使ったが、同じく16GB位でも足りるかもしれない。
注意事項
パーティション編集後にリカバリ領域から無事起動できるかは未確認なのでリカバリできなかったらサーセンってことで。
USBメモリに"GParted"を焼く
まずは"GParted"をUSBメモリから起動できるようにする。
OSイメージのダウンロード
GParted公式サイトから最新版のisoイメージをダウンロードする。
今回は「Download gparted-live-1.3.0-1-amd64.iso」を使った。
USBメモリへOSイメージを書き込む
前回の「USBメモリへOSイメージを書き込む」を参照。
これで"GParted"をUSBメモリから起動する準備はできた。
USBメモリから"GParted"を起動する
PCの起動前に上記手順で作成したUSBメモリをPCに接続しておく。この状態でPCの電源を入れ、UFEI(BIOS)画面で起動ディスクを選択してUSBメモリから起動する(こちらの手順はPCによって手順が異なるので省略)。
ブート選択
USBメモリからの起動が成功するとこんな画面が表示される。今回は気分でそのまま”Enter”入力で「GParted Live(Default settings)」で起動。
言語/キーボード選択
そのまま”Enter”入力。
"Which language do you prefer?"は日本語キーボードの場合は”15”入力。
"Which mode do you prefer?は”0”入力。
前回(Clonezilla)は英語設定だったのに今回日本語設定にしたのは気の迷いです。
GParted起動
「GParted」のアプリ画面が表示されたら起動成功。後は、アプリ画面をポチポチ操作して最後に確定すればパーティション操作が一括して行われるのだが、その前に今回のパーティション操作をおさらいしておこう。
今回の場合は「データ領域」の後ろに「リカバリ領域」と「リストア領域」という2つの領域が存在するので
- 「リストア領域」を後方に移動
- 「リカバリ領域」を後方に移動
- 「データ領域(OS領域)」を「未使用領域(未割り当て)」と結合
という流れになる。
環境によって後方に移動する領域数は異なるだろうが、基本的に後ろから順番に余分な領域を後方に移動して「データ領域」と「未使用領域(未割り当て)」が隣接したら結合という流れで問題ないはずだ。
リストア領域の移動
まずは「リストア領域」を後方に移動。
リストア領域(RESTORE)を選択して右クリックでメニュー「リサイズ/移動」を選択。
"パーティションを移動するとブートできんかもしれまへんがかまへんでっしゃろか?"という脅しのダイアログが出るが、ブートパーティションじゃなければきっと問題ないのでそのまま「OK」をクリック。
画面上部の緑枠内をクリックして右端までドラッグ。
"後方の空き領域"が「0」になっていることを確認して「リサイズ/移動」をクリック。
リカバリ領域の移動
続いて「リカバリ領域」を後方に移動。
リカバリ領域(RECOVERY)を選択して右クリックでメニュー「リサイズ/移動」を選択。
画面上部の緑枠内をクリックして右端までドラッグ。
"後方の空き領域"が「0」になっていることを確認して「リサイズ/移動」をクリック。
データ領域の拡張
これで「データ領域(OS領域)」と「未使用領域(未割り当て)」が隣接状態となる。なのでここまでやれば結合自体はWindowsの"ディスクの管理"からやっても問題ないのだが、せっかくなのでGPartedでまとめてやってしまおう。
データ領域(OS)を選択して右クリックでメニュー「リサイズ/移動」を選択。
画面上部の緑枠縁をクリックして右端までドラッグして緑枠を広げる。
"後方の空き領域"が「0」になっていることを確認して「リサイズ/移動」をクリック。
実はこの時点ではまだ操作は実行されておらず保留状態だ。画面下にこれまでの操作が表示されているので間違いないか確認しておこう。なぜか2MiBだけ未割り当てが残ってしまいどうにも消せないので見なかったことにした*1。
パーティション変更
いよいよ実行だ。
画面上部の「✔」をクリック。
"パーティションを変更してまうで?"と念押しされるので操作に間違いなければ「Apply」をクリック。最悪失敗してもクローン元のディスクさえとってあれば、またクローンからやり直せるので…。
ポチッ。これが俺の領域展開
「我生涯一片悔無(りかばりできなくたってなかないもん)。」
エラーっぽいメセージが表示されていないことを確認し「Close」をクリック。
終了
画面上部メニュー「GParted」の「Quit」で「GParted」アプリが終了する。
「GParted」のアプリ画面が消えた後は、デスクトップ上の「Exit」をクリックかダブルクリック(どっちが有効なのかよくわかってない)。
表示されたダイアログで"Shutdown"を選択して「OK」をクリック。
これでUSB起動したLinux自体が終了。
容量確認
これでWindows側でディスク容量が増えていれば…
成功。
なんだけど、
RESTORE(D:) is 誰?
SSDクローン前はエクスプローラで表示されていなかった「RESTORE」がDドライブとして見えているではないか。実際、見えたところで支障は来さないのだが
なんだか気持ち悪いので非表示にしたいな…(続く)
*1:実は「リストア領域(RESTORE)」も手順通りに移動しただけなのに画面下には"右に移動して17.50GiBから17.50GiBに縮小"と表示された(紛らわしいので画像からは消している)。