初老のボケ防止日記

おっさんのひとりごとだから気にしないようにな。

さらばPlayStation®VR

それはPS VRと出会って3ヶ月が過ぎた時のことだった。

運よく発売日当日に入手したものの、PS4本体を持っていなかったのでどうせならPS4 Proを買おうと言う事になり、PS4 Proを入手する迄の1ヶ月間は箱に入ったまま放置されていたVRであったが、PS4 Proを発売日に手に入れてからようやく自宅でのVR体験が始まった。と言っても、実のところVR体験は6月に今は亡きソニーストア銀座での特別体験会で経験済でありその時の鮮烈な印象でVRの予約購入を決意した訳なのだが、元々PS VRはシネマティックモードに魅力を感じて欲しいなと思っていた程度で、たまたま応募した特別体験会に予約できてVR体験したら"VRすげー"とちょっとテンション上がって購入してしまっただけなのである。つまり、本命はシネマティックモードでの映像鑑賞であり、VRゲームは遊びの関係だった訳だ。なんかごめんな、VR。
何故、そこまでしてシネマティックモードが気になったかというと、我が家はリビングにTV1台構成であり、TVは家族で仲良く譲り合って利用するというスタイルを貫いている。つまり、自分の好きなように使う事ができないのである。そんな訳でシネマティックモードを使えば"家族がTVを見ている時でもVRヘッドセットを通じて自分の好きな映像が見放題しかも大画面だグヘヘヘ。"というのがとっても魅力的だったのである。勿論、VRゲームに全く魅力を感じなかった訳でもないので、購入したからにはVRゲームもシネマティックモードもどんどん楽しんじゃうぜという気持ちでいたのだが、何故か年末年始にはオークションに出品することになり、年を明けて晴れて落札されたので手放す事になったのである。

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じゃあなPS VR。次はいい人と出会えると良いな。

どうしてこんな事になったのかと振り返って考えると、そこには我が家の事情と自分の使い方にあるのではないかと思えてきた。先に述べた通り、我が家はリビングにTVを1台しかないので、当然ゲーム機もそこに設置している。また、我が家は基本的にモノを表に出さないライフスタイルを徹底しているので、メディアプレイヤーとして利用するPS4 Proはともかく、VRの諸々の機材全てを常に表に出しっぱなしにすることは家庭のルールで許されない。カメラは存在があまり目立たないのでかろうじて常時設置OK、接続が面倒なプロセッサーユニット(以下、PU)はキャビネット内にスペースを設けて設置することで問題はなかったのだが、VRヘッドセットとPUに繋ぐケーブルを常に表に出して置くのは流石にNGだったので、普段はキャビネット内にしまっておき、VR利用時に取り出してPUに接続して利用するという運用を行うこととなったのだが、いざやってみるとこれがとても面倒くさいのである。具体的な手順は以下の通りだ。

  1. キャビネットからVRヘッドセットとケーブルとヘッドホンを取り出す
  2. PUにケーブルを接続する
  3. PS4の電源をONにする
  4. VRソフトのディスクをPS4に挿入する
  5. PUに接続したケーブルをVRヘッドセットのケーブルと接続する
  6. ヘッドホンをVRヘッドセットに接続する
  7. VRヘッドセットの電源をONにする
  8. VRヘッドセットを装着する
  9. ヘッドホンを装着する

もちろん、利用後の片付けも同じ手間が伴う訳なので、とてもカジュアルに使う気になれない。そこまで手間暇をかけても利用したいというモチベーションが伴えば頑張ってやるのだが、VRゲームよりもシネマティックモードでの利用をメインで考えていた為にそこまでテンションアゲアゲではない上に、さらなる罠が待ち受けていた。それは、長時間利用がしんどい事だ。勿論これは個人によって違いがあるのだろうが、以下のように公式が"1時間毎に15分程度の休憩"と口を酸っぱくして言う程度にはしんどいのである。

Q: PS VRを安全に連続して使用できる時間はどれくらいですか?
PS VRは、付け心地や安全面に十分配慮して設計しており、長時間装着して遊ぶことができます。しかし激しいVR体験を伴う場合もあるため、使用時は1時間毎に15分程度の休憩を取ることを推奨します。
Q: PS VRは目に対して悪影響はないでしょうか?
はい。しかし、TV、携帯電話、タブレット等のどんなデバイスについても言えることですが、あまり長時間の連続使用は避け、1時間毎に15分程度の休憩を取ることを推奨します。
Q: PS VRの画面は目にとても近い位置にあるのですが、長期間の使用で近視になる恐れはありますか?
いいえ。PS VRが映し出す映像の焦点距離は、約2、3メートル先になっています。これは、60インチのTVを見る際の最適な距離と同じです。繰り返しになりますが、他の表示デバイスを見る時同様に、PS VR使用時には1時間毎に15分の休憩を取ることを推奨しています。

徹底解説!PlayStation®VR | PlayStation®.Blog

実際プレイした事がある人ならわかるのだが、VRの立体視には普段の目の使い方とは違った疲れが伴う。例えるならば"恋人の着替えシーンを一瞬たりとも見逃さないように目に全身全霊の意識を集中させる"ときのような疲労感。これが15分程度のVR体験(や大人の動画閲覧)ならほとんど疲れを体感する事もなく終わり、興奮(と充実感)だけが残るのであるが、シネマティックモードで2時間超えの映画を見続けるのは例え1時間毎に休憩をとってもVRヘッドセットの重さも相まってヒジョーに厳しい。ついでにヘッドホンをつけた耳も痛くなってくる。というか、映画を途中で中断することはトイレ休憩はともかく、15分は長すぎて感情移入した気持ちが冷めてしまうのである。だからついつい休憩をとらなくなりがちで目を酷使しながらVRヘッドセットとヘッドホンの重さに耐えながら利用することになるのであるが、それはもう見終わった後の疲労感が半端ではない。しかも、その疲れた状態で先程の手順で後片付けをしなければならないのである。さらに言えばそこまでして見た時に限って

家族は誰もTVを使っていないのである。

これが今回VRと別れる事になった最大の原因であり、それはお前の事情でVRちゃん全然悪くねえじゃん、むしろいい娘じゃんとかそういうのは言われても仕方ないし俺が捨てたみたいな流れだから言い訳がましいことは一切言わないつもりだったのであるが、あえて言わせてもらうならば"PUがHDRパススルーしてないとかありえない"とか"ソフトの値段が高い割に内容が薄っすい"とか"ケーブルが長いわ太いわ取り回し悪すぎて気付いたら緊縛プレイ状態"とかどうでもいい細かい事が続々と出てくるので、これ以上互いに傷つく前に別れる道を選ぶことにしたのである。最後に、別れた恋人に対する未練のようであるが、VR体験自体は衝撃的でありもう少し機が熟したらその時に再び利用する事を考えたい、とは思っている。具体的には

PS VR4位には。

その頃にはきっと眼鏡並に軽量ヘッドセットがケーブルレスで快適に利用可能になっているであろう。と言うことで、今までありがとうなPS VR。



ジャスト1ヶ月いい夢見れましたよ*1

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*1:途中修理に出したから賞味1ヶ月位しか設置してない。というか実際に利用したのは30時間くらいなんだけどね