PS5の「“Tempest” 3Dオーディオ」で動画を再生してみた。
体中に風を集めて 巻きおこせ
Tem・pe・st Tem・pe・st for dream.
前回の話。
osa030.hatenablog.com
PS5で「Ultra HD Blue-ray」を再生したら、収録されているオーディオフォーマットが最新過ぎて我が家のTVとシアターバーではサラウンド再生できんかったので「“Tempest” 3Dオーディオ」ってやつで動画を再生してみた。
「“Tempest” 3Dオーディオ」とは
PS5の「”Tempest” 3Dオーディオ 技術」は、非常に正確なオーディオポジショニングを実現できるように設計されており、あらゆる方向から音が聞こえてくるような感覚を味わうことができます。これにより、ゲームへの没入感はグッと深まります。
PS5™の「超高速SSD」と「“Tempest” 3Dオーディオ技術」が実現する未来のゲーム体験とは? PS5™ゲーム開発者が語る – PlayStation.Blog
ようは、PS5のゲームの音をよりリアルに再現する技術らしいのだが、
PS5では、多くの皆さんがすでにお持ちのヘッドホンを、PS5本体にUSBで接続するか、DualSense ワイヤレスコントローラーの3.5mmヘッドセットジャックに接続することで、3Dオーディオを体験していただけます。
PS5™の“Tempest” 3Dオーディオ技術は対応ヘッドセットで発売日から体験可能! テレビ用バーチャルサラウンドサウンドも今後実装予定 – PlayStation.Blog
なんと専用のヘッドホンを使わなくても楽しめるらしい。
試してみた
まずはDualSense ワイヤレスコントローラーの3.5mmヘッドセットジャックにヘッドホンを接続する。ヘッドホンを接続するとPS5の音声出力が自動的にヘッドホンへ切り替わる(設定にもよるが基本自動切り替えになっている)。
PS5で「”Tempest” 3Dオーディオ 技術」を有効にするには、設定のサウンドから「3Dオーディオを有効にする」をONにするだけだ。
3Dオーディオの聞こえ方は人によって異なるらしいので調整を行う。現時点は5つのプリセットから選択する方式で、たしかにタイプを変えると聞こえ方が変わるので面白い(自分はタイプ3があっていた)。
今回はヘッドホンによる違いも試してみた。
- Creative Aurvana Live!
コスパ最強なおすすめヘッドホン「Aurvana Live! 」。ガワは"Creative"だが中身は"Fostex"製だ。
Creative Aurvana Live! SE Super X-Fi認定 ヘッドホン SF-AVNSE-BK
- メディア: エレクトロニクス
- Fostex TH909
現在愛用しているヘッドホン。PS5何台分なんだろうかとか計算してはいけない。6.3mmプラグなので変換プラグをつけている。
FOSTEX プレミアム・リファレンス・ヘッドホン TH909
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- メディア: エレクトロニクス
ゲーム
まずは“Tempest” 3Dオーディオが最も効果をもたらすであろうゲームを試す。
「ASTRO's PLAYROOM」
PS5専用タイトルのほうが最適化されていそうなのでPS5本体にプリインストールされている「ASTRO's PLAYROOM」をやってみた。
プレイしているキャラクターの位置や向きを変えることで音源から聞こえる音の向きもダイナミックに変わるので没入感がハンパない。まさにゲームの中にいるような感覚だ。
「VILLAGE」
丁度体験版が配信されていたのでこれも試してみた。
ホラー映画は指の隙間から覗き見る位のビビりなので、バイオハザードシリーズは怖くてこれまで一度もプレイしたことがない。こちらのゲーム、体験版にも関わらず非常に綺麗な映像に圧倒されるが、3Dで時折聞こえる見えない敵の気配が想像以上に怖すぎて3分でギブアップ…。
因みに、息子氏によると「Apex Legends」もヘッドホンでプレイしたほうが相手の位置が把握しやすいらしいのでFPSとかのゲームでは地味に便利なのかもしれない。
動画
いよいよ本題の動画再生だ。ゲームについては“Tempest” 3Dオーディオ向けにコンテンツを作り込めば最適化されてリアルに再生されるという理屈は理解できるのだが、劇場公開映画のような一般的な動画コンテンツは従来のサラウンド形式であっても“Tempest” 3Dオーディオ向けのデータは付与されていない。そのような事から、“Tempest” 3Dオーディオはゲームのみ対応しているものと思っていたのだが、各種サイトの評論家様によるレビュー記事を見る限りでは動画でも効果があるらしい。
”Ultra HD Blue-ray”と動画配信サービス”Amazon Prime Video”でそれぞれ次の作品について同じシーンを“Tempest” 3DオーディオをOn/Offにしてヘッドホンで再生してみた。
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」
まずはUltra HD Blue-ray再生。終盤の戦闘シーンをドルビーアトモス収録の英語音声で再生。
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そもそもPS5が現時点でドルビーアトモスに対応していないせいか、ゲームをプレイした時には判別できた上下方向の音は認識できなかったのだが、左右や前後の音の移動に関してはOffよりもOnにしたほうが臨場感が増し低音もより響くように感じられた。
まとめ
“Tempest” 3Dオーディオ、これはまさにプレイアブルなゲーム向けな技術でゲームとの相性は正直想像以上だ。今後発売されるゲームもこの体験ができると考えると、PS5はかなり魅力的だ。
本題の動画再生に関しては、正直ゲームをプレイした時のような3D感は全く感じらない。また、いわゆるバーチャルサラウンド的な聞こえ方は感じられたものの、専用製品と比べると効果は中途半端感が否めない。と言っても、普通にTVのスピーカーで再生するより迫力が増すのは確実で、シアターバー含めたホームシアター製品やバーチャルサラウンド対応のヘッドホン製品を持っていなければ手持ちのヘッドホンやイヤホンをコントローラに接続するだけで効果は得られるので使わないよりも使ったほうが映画も楽しめるだろう。
最後に、ヘッドホンは「Aurvana Live! 」よりも「TH909」のほうが音の広がりや迫力が増した。やはり投資に比例して音の聞こえ方は変わるようだ。コントローラ経由ではなくPS5本体にUSB経由で音声を取り出してヘッドホンアンプとかに繋いだらもっと大迫力なサウンドが体験できるかもしれないと夢が広がったものの、そこまでするならば動画再生に限って言えば最初から本格的なサラウンドヘッドホン製品使うほうがいいのではないかと思ったりしはじめたのでAVの沼は深い…。