初老のボケ防止日記

おっさんのひとりごとだから気にしないようにな。

家庭内おひとりさま向けホームシアターをつくろう(その3)

前回の続き。

osa030.hatenablog.com

「俺シアター」こと、家庭内おひとりさま向けホームシアターの構築を目論む初老。ホームシアターの核となる立体的な音の表現をヘッドホンで表現できるというデバイス「Creative SXFI AMP」を勢いでポチってしまった。

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こちらが「SFXI AMP」。

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なんと100円ライターよりも小さい。

「SXFI AMP」って何ができんの?

簡単に言えば、以下の3つだ。

  • パーソナライズされたバーチャルサラウンド
  • 接続ヘッドホンに最適化したチューニング
  • 再生ソースの特性に適したイコライジング

パーソナライズされたバーチャルサラウンド

ヘッドホンなどの音響製品は、聴力の違いから必ずしも全員が同じ聴こえ方をするとは限らない。しかも、前後左右から音が出ているかのように補正を行うバーチャルサラウンドでは、頭や耳の形状も影響するらしく更に個人差は大きいようだ。

「SXFI AMP」は頭部や耳の形状画像をAI解析してパラメータを最適化するパーソナライズを行うことで後者の問題を解決する。パーソナライズはAndroidスマートフォンに「SXFIアプリ」をインストールして行う必要があり、タブレットやPCで利用する場合でもパーソナライズを行うためにAndroidスマートフォンが必要となる。

パーソナライズされたSUPER X-FI プロファイルを作成する

AI解析によって最適化されたプロファイルは、アカウントと紐付いてクラウド上に保存され「SXFI AMP」へのプロファイル適用はパーソナライズ同様にAndroidスマートフォンに接続して「SXFIアプリ」から行うか、Winsows PCに接続して「SXFI Control」から行うかのいずれかとなる。

適用したプロファイルは「SXFI AMP」内に保存されるので、その後は対応機器に接続するだけでパーソナライズ化された状態で利用できる。

接続ヘッドホンに最適化したチューニング

「SXFI AMP」はバーチャルサラウンド機能付のヘッドホンアンプなので、自分の好きなヘッドホン(イヤホン)をつないで利用する。当然ながら接続するヘッドホンによって音の味付けや設計思想が異なるので、各製品向けに調整されたパラメータを適用しないとパーソナライズした機能の本領が発揮されない。 製品選択は「SXFIアプリ」または「SXFI Control」から"ヘッドホン"で表示されるリストから選択を行うのだが、現時点での対応製品は残念ながら多くない。

SUPER X-FI認定ヘッドホン/SUPER X-FI対応ヘッドホン

リストにない製品は"Unknown(汎用)"という汎用項目があるのでそちらを選択する。なお、同一メーカーの別製品がリストにある場合はそちらを選択したほうが"Unknown(汎用)"を選択するよりも良い効果が得られるようだ。ちなみにメーカーおすすめは

SXFI AMPはすべてのヘッドホン/イヤホンでお使いになれますが、最良のエクスペリエンスを実現するためにSuper X-Fi認定ヘッドホンのご利用をおすすめします。

SXFI AMPはすべてのヘッドホン/イヤホンで使えますか?

とのことだ。

再生ソースの特性に適したイコライジング

「SXFI AMP」は再生ソース(音楽/ゲーム/シネマ)に適したイコライジング設定を行うことができる。イコライジングは「SXFIアプリ」または「SXFI Control」から"イコライザー"でプリセットから選択する。
なお、"ヘッドホン"と"イコライザー"の設定はどちらも「SXFI AMP」本体に保存されるそうだ(とサポートの回答があった)。

「SXFI AMP」の詳細について興味のある人は、有識者による各レビュー記事を参照願いたい。

試してみる

今回は「俺シアター」用途なので映画鑑賞でどんな効果が得られるのかが最も気になるところ。映画といえばサラウンド、サラウンドといえばドルビー、ドルビーといえは

www.dolby.com

「ドルビーアドモス」は立体的な音響を実現する最新のサラウンド技術で、ざっくり言えば従来の前後左右のサラウンドに高さの概念を追加したもの。再生機器側がドルビーアトモスに対応してなくてもドルビーオーディオにさえ対応していれば5.1chや7.1chで再生はされる。
そして、有り難いことにドルビーの公式サイトでアトモスのトレーラー動画が公開されているので今回はこの動画を再生して「SXFI AMP」の効果を試すことにした。

www.youtube.com  

www.youtube.com

再生機器は、まずは5.1chまたは7.1chで出力できることが判明しているWindows PCで試すことにした。WindowsのOSは「Windows10(1809)」である。

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「SXFI AMP」のサウンド設定を「5.1ch」として、ドルビー公式サイトからダウンロードした上記の動画ファイル(mp4)をWindows標準の動画プレーヤーで再生して試した。

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また、ヘッドホンの違いで聴こえ具合がどう変わるのかも試してみたかったので、"リスト未記載のヘッドホン"と"Super X-Fi認定のヘッドホン"の2種類で聴き比べてみた。

  • リスト未記載のヘッドホン
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    「DENON AH-GC20」。ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン。会社で作業時の音楽鑑賞用に利用している。今回は有線かつノイズキャンセリング有で試す。

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"ヘッドホン"は「Unknown(汎用)」->「Unknown Headphone」を選択。

  • Super X-Fi認定のヘッドホン
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    「Creative Aurvana Live! 」。Creative謹製ではなくFOSTEXで有名なフォスター電機のOEMであり、実売価格の割にコスパが良いと評判である。今回は比較のためにわざわざ購入したのだが、確かに音楽リスニング用としても意外にイケる。

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"ヘッドホン"は「Creative」->「Aurvana Live!」を選択。

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"イコライザー"はどちらも「シネマ」に設定。

この設定でふたつの動画を聴き比べてみたところ、「DENON AH-GC20」は立体的には聞こえるものの、どちらの動画も定位がずれており全体的にボヤけた印象であった。一言で言うと努力は認めるもののちょっとガッカリ感は否めない。対する「Creative Aurvana Live! 」は、立体感が飛躍的に向上し明確に前後左右が意識できる聞こえ方であった。特にLEAFトレーラーの冒頭で虫が耳元で飛ぶ音は、本当に耳の真横で音がなるように感じられその方向にいた家族がお怒りなのかと勘違いして正座するほどであった。

ヘッドホンの特性的には「DENON AH-GC20」は低音寄り、「Creative Aurvana Live! 」はフラットなモニター系の音質であったのだが、イコライザーを「シネマ」に設定したこともあってか重低音の迫力も「Creative Aurvana Live! 」のほうが強く力強いサウンドを奏でてくれた。よって

勝者「Creative Aurvana Live! 」。

正直、値段が倍以上も違うのにこのような結果になるとは想像してなかったのだが、逆に言えばそれだけヘッドホン選択のパラメータが重要だということなのだろう。なお、海外レビュー等をあさってみるとリストに登録されている製品はそれなりに効果があるようで、特にゼンハイザーの「HD 800」は開放型ということもあってか評判はよかった。

「SXFI AMP」の効果には正直驚いたが、Windows PC以外のタブレットで利用した時にも同様の効果が得られるのであろうか?(続く)。

DENON ワイヤレスヘッドホン Bluetooth/ノイズキャンセリング対応 ブラック AH-GC20

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Creative ヘッドホン Aurvana Live! HP-AURVN-LV

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ゼンハイザー ヘッドホン オープン型 HD 800【国内正規品】

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