自宅リスニング環境を更新した(その2)
前回の続き。
現在
2019年8月5日時点の自宅リスニング環境は以下の構成。
区分 | 製品 |
---|---|
トランスポート | RPi(Raspberry Pi 3) |
DAC | TEAC UD-505 |
ヘッドフォン | DENON AH-D7200 |
RPiとUD-505はUSBケーブルで接続、UD-505とAH-D7200は、ヘッドフォン純正ケーブル使ってアンバランス接続している。聴く時は手元のスマホでSpotifyアプリを操作して、Spotify Connectを通じてRPiから音源を再生する。
従来使っていた「CHORD Mojo」と置き換えた「TEAC UD-505」は、解像度の高い癖のない音で原音をありのままに聴かせてくれる。これまで使っていたMojoのパッションを感じさせる音の塊とは正反対であるものの、今まで聞こえなかった音が次々と聞こえてくるのは実に新鮮だ。恐らく、搭載されている旭化成エレクトロニクス(AKM)のDACチップ「VERITA AK4497」の性能によるものなのだろう。
AK4497EQ | 製品 | 旭化成エレクトロニクス(AKM)
しかも、UD-505は
D/Aコンバーター部は旭化成エレクトロニクス社のフラッグシップモデル「VERITA AK4497」を左右に1基ずつ搭載。
UD-505 | 製品トップ | TEAC - オーディオ製品情報サイト
どうやらUD-505の真の性能を発揮するにはバランス接続したほうが良さそうだ…。幸いなことに、現在愛用しているヘッドフォン「DENON AH-D7200」はリケーブルに対応している。ところが、付属のケーブルはアンバランス用なので、バランス接続で聴くにはバランス接続用のヘッドフォンケーブルを入手しなければならない。
入手
「DENON AH-D7200」の着脱式プラグは、独自仕様ではなく「SONY MDR-Z7」や「JVC HA-SW01」と同じく左右両出しの3.5mm モノラルミニプラグである。そのせいもあって、市販品も多少は存在しているのだが、手の出しやすい価格帯の製品はケーブル長が短めで自分のリスニング環境には長さが足りない。
そこで、以前から興味のあったケーブルを自作をする方向で検討しはじめたのだが、色々と調べてみるとケーブル自作はケーブルとプラグをハンダ付けすればいいという単純なものではなく、ケーブルに用いる線材やプラグが音質に影響するので望む音の方向性に合わせて検討する必要があるようなのだ。しかも、ケーブルを加工する工程はある程度修練を積まないと満足のゆくケーブルが作れそうもない。
今回の目的は、ケーブル自作ではなくバランス接続を試すことなのでオーダーメイドで作ってもらうことにした。
依頼
早速、オーダーメイド製作を頼む先を探してみると、ケーブルメーカーから専門業者、趣味が高じて副業として請け負っている人と様々な候補が見つかったのだが、今回は
「まめしばのヘッドホン・ケーブル工房」(以下、まめしばさん)にお願いすることにした。
まめしばさんにお願いしようと決めた理由は、初心者にも手を出しやすい"リーズナブルな価格"とブログの作例記事から伝わってくる"優しそうな人柄"だ。今回、オーダーするにあたって色々とメールで相談に乗っていただいたのだが、こちらの稚拙な質問にも丁寧な内容で素早く回答して頂けたので、あっというまに仕様を決めて発注することができた。
完成
依頼して3日もかからず到着。
プラグは「トープラ製」、線材は"低音よりの音にしたい"と言う、こちらの要望に対して提案してもらった「Mogami2534」。色は「黒×紫」(今回が初オーダーのケーブルなので初号機カラー)。
「DENON AH-D7200」に装着したところ。ケーブル単体だと派手に見える「黒×紫」もウッドハウジングのAH-D7200に合わせると丁度いいアクセントに。
「TEAC UD-505」とバランス接続させたところ。
さて、肝心のバランス接続の音色であるが、アンバランスと比較すると音場が圧倒的に広がっているのがわかる。実は、以前にもバランス接続にチャレンジした経験があるのだが、その時とは構成や機材が全く違うので純粋な比較はできないものの、今の構成のほうが音の情報量が圧倒的に多く、空間の感じさせ方も素晴らしい。自分はどちらかというと、モニター系の音よりもオーデイオ系の音が好みなのであるが、UD-505とAH-D7200がいい具合に融合しており、情報量の多い透明感溢れるモニター系の音に、濃すぎない程度のオーデイオ系の味付けがアクセントとしてプラスに働いており、長時間聴いていても全く疲れることがない。
このあたりは作成していただいたケーブルの影響も多分にあるのであろう。実は、当初は同じ構成でアンバランスのヘッドフォンケーブルを作成して聴き比べしようと思っていたのだが、当面アンバランスに戻る気にはなれない。そこで、今度はまた違った線材でバランス接続用のケーブルを依頼してみようかと思い始めている。勿論そのときは弐号機カラーでお願いするのだ。
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