PS5で「Ultra HD Blu-ray」を再生してみた。
幸運にも昨年のクリスマスにGETしたPS5。
手に入れたのは良いもののこれといってプレイしたいゲームがある訳でもなく、そもそも自分がTVを使える時間なんて殆どないも限られているので、この一ヶ月で使ったのは10時間にも満たない。いかん、これではいつもの買っただけで満足してしまうパターンではないか。せっかくなけなしのお父さん資金で購入したのに…。
そんな訳で、もうひとつのPS5の購入理由である「Ultra HD Blu-ray」再生を試すことにした。
「Ultra HD Blu-ray」とは
「DVD」や「Blu-ray(ブルーレイ)」に比べると、お世辞にも普及したとは言えない「Ultra HD Blu-ray」。実際、どのくらいの人がどんなものか理解しているのだろうか。
4K ULTRA HDブルーレイ(以下UHDブルーレイ)は、4K解像度の映像を収録した新時代の映像メディア。
ブルーレイに収録されたハイビジョン映像と比較して、4倍の解像度の映像が楽しめます。
また、映像のメリハリや色の鮮やかさでもブルーレイから大きくステップアップ。迫真の超高画質を実現した新世代の映像メディアです。 4K ULTRA HDブルーレイ(UHD) | ソニー・ピクチャーズ
雑に言えば、従来のブルーレイでは実現できなかった4K解像度の映像を収録した次世代メディアだ。
PC用の外付けディスクドライブも今時は「Ultra HD Blu-ray」対応しているものが多く、自分も対応製品を持っているのだが再生に必要な条件がシビアなので残念ながら我が家のPCで「Ultra HD Blu-ray」を再生することはできない。タイミング的にPS4 Proで対応すると思っていたのにスルーされて超絶ガッカリした「Ultra HD Blu-ray」がようやくPS5で対応されたのだからこれは無類のAV好きとしては試さなねばなるまい。
再生してみた
我が家の再生環境は次の通り。
この環境で「Ultra HD Blu-ray(以降、UHDブルーレイ)」を試すのに以下の作品のUHDブルーレイディスクを用意した。
- 「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(国内盤)」
- 「ダークナイト(海外盤)」
"国内盤"は日本国内で販売されている製品、"海外盤"は日本国外で販売されている製品を指す。
同じ作品でも海外盤のほうが国内盤に比べて圧倒的に安いという事実は円盤コレクターにとっては常識らしい。しかも、UHDブルーレイは従来のブルーレイに存在していたリージョンという概念がなくなったらしく何処の国のディスクでも再生は可能なのだとか。ただし、全てディスクに日本語音声や字幕が収録されているとは限らないので、どの販売国のディスクを買うのかの下調べが欠かせないとかなんとか...。
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(国内盤)」
2019年公開という比較的最近の作品で、CG使いまくりのヒーローものなので映像的にもかなり期待できそうと購入。実際劇場で見ており親目線でじわりと泣けた作品。
パッケージがないのはフリマサイトでUHDブルーレイディスクだけ買ったから。最近はUHDブルーレイとブルーレイがセットになって販売される作品が増えているらしく、フリマサイトを見ると出品者にとって不要なディスクだけが割と出品されている。パッケージはないが、その分値段が安いのでコレクターでなればこの入手ルートもアリではと思った。
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム 4K ULTRA HD & ブルーレイセット(初回生産限定) [4K ULTRA HD + Blu-ray]
- 発売日: 2019/12/04
- メディア: Blu-ray
PS5のディスク挿入向きはこうだ。縦置きだとわかりにくい。
ディスク挿入後に認識されるまでの時間は短い(15秒位)。
国内盤の収録音声とそのデータフォーマットはこのようになっている。
音声 | オーディオフォーマット |
---|---|
英語 | ドルビーアトモス/ドルビーTrueHD |
日本語 | 5.1ch/DTS-HD Master Audio |
因みに、PS5自体は残念ながら現時点ではドルビーアトモスには対応していない。
● PS5はどのオーディオ出力形式に対応していますか?
PS5は以下のオーディオフォーマットに対応しています。
・Dolby Digital (max 5.1ch)
・Dolby Digital Plus (max 7.1ch)
・Dolby TrueHD (max 7.1ch)
・DTS (max 5.1ch)
・DTS-HD High Resolution Audio (max 7.1ch)
・DTS-HD Master Audio (max 7.1ch)
・AAC (max 5.1ch)
・Linear PCM (max 7.1ch)
・Blu-ray、Ultra HD Blu-rayにおいてDolby AtmosおよびDTS:Xの出力が可能(対応機器と接続している場合)
徹底解説! PlayStation®5 – PlayStation.Blog
ドルビーアトモス対応機器を繋いでいる場合は再生中メニューの設定で"音声フォーマット"を「ビットストリーム」に変更すればOK。
音声「英語」
音声「英語」で再生中のメディア情報。メニュー表示すると画面に表示される。映像も"HDR"、"HEVC"となっているので4K HDR映像ってことだ。
TV(REGZA)側の信号情報。映像は4KでHDRになっているのが確認できるが、音声は”ドルビーアトモス”ではなく”Dolby Digital”になっている。それもそのはず、我が家のシアターバー(Sonos Beam)はドルビーアトモスには対応していないのであった。
音声「日本語」
音声「日本語」で再生中のメディア情報。映像は「英語」と同じで音声フォーマットが"DTS-HD MA(DTS-HD Master Audio)"に変化している。
TV(REGZA)側の信号情報。今度は音声が”PCM”に…。それもそのはず、我が家のTVとシアターバーはARC接続なのでDTS-HD MAは通らないのだ。そもそも我が家のシアターバー(Sonos Beam)もDTS-HD MAにも対応していないのだ…。
「ダークナイト(海外盤)」
2008年公開のクリストファー・ノーランのダークナイト3部作の第2作目。10年以上前の作品なので映像的にはそこまで期待してないのだが、作品自体好きなので購入。ホアキン・フェニックスのJOKERも悪くなかったけど、やはりヒース・レジャーの演技のほうが何度見ても圧倒的。
今回入手したのはイタリア盤(ヤフオクで入手)。”ヴォーノ”と”ナポリタン”以外はイタリア語はチンプンカンプンなのタイトルからして何を書いているかわからない。唇が赤く腫れている男が”めっちゃ辛いパスタ食ってもうた…”と言っている風に読めなくもない。
パッケージ裏の収録情報を見ると「Giapponese(日本語)」と書かれていないぞ…。
ヤフオクの出品情報には「4K/2Dに日本語吹き替え字幕あります」と書いてあるのだが…。
PS5のディスク挿入向きはこうだ(2回目)。
スパイダーマンと比べるとタイトルがあっさりとしすぎ…不安がよぎる。
と思ったら日本語キターーー!。
ディスクメニューもイタリア語なのかと心配だったけどちゃんと日本語でした(写真忘れました)。
音声「英語」
音声「英語」で再生中のメディア情報。この表示からDTS-HD Master Audioだと判明。
音声「日本語」
音声「日本語」で再生中のメディア情報。
パッケージと再生中のメディア情報から判明した「ダークナイト(イタリア盤)」を日本で再生した場合の音声情報。
音声 | オーディオフォーマット |
---|---|
英語 | 5.1ch/DTS-HD Master Audio |
日本語 | 5.1ch/Dolby Digital |
パッケージ裏を見るとInglese(英語)は2種類収録されているように思えたが、実際にメニューで選択できる英語は1種類。日本盤の英語はDolby Digital 5.1らしいので各国で全く同じディスクという訳ではなさそうだ。
ダークナイト <4K ULTRA HD&ブルーレイセット>(3枚組) [Blu-ray]
- 発売日: 2017/12/20
- メディア: Blu-ray
感想
UHDブルーレイディスク、映像は文句なしにキレイなのだが音声が割と曲者である。オーディオフォーマットが最新すぎるので、TVやサウンドバー含め対応機器を持っていなければせっかく5.1ch以上のロスレス音源が収録されていてもPCM2chでしか再生されないのだ。
ここ最近、動画配信サービスでしか映画を見ていなかったのでオーディオフォーマットについてはあまり気にしていなかったのだがまさかこのような結果になるとは…と思っていたら、あるじゃないですかPS5には
"Tempest 3Dオーディオ"ってやつが。
(続く)