空間オーディオで動画見てみました。
オーディオの沼を抜けたがAVを辞めたとはいってない。
"空間オーディオ"について、Apple Musicがロスレス配信を開始した時に書いた記事の中で
俺氏、全く興味ナッシング。
「Apple Music」が価格据え置きでロスレス化(CD並の音質に) - 初老のボケ防止日記
と書いたのだが、それは音楽再生に限った話であって実際には動画再生に関しては若干の興味があった。残念ながら、当時空間オーディオの対応になっていたのは「Apple TV+」の配信作品または「iTunes Store」で購入・レンタルできる作品のみとかなり限定的であったので、次第に空間オーディオに対する興味は薄れていたのだが、その後Netflixが対応し、iOS15でドルビーアトモスではない作品を仮想的に空間オーディオに変換する機能が追加されたり、Netflix以外の動画配信サービスも空間オーディオに対応したという記事を目にして、自分の中で空間オーディオによる動画再生への興味が圏外から一気にランクインしてきた。
早速、試してみようと~「AirPods (第 3 世代)」をポチったら~
必要な環境
- AirPods Pro、AirPods Max、AirPods (第 3 世代)、または Beats Fit Pro
- iPhone 7 以降または以下に該当するモデルの iPad:
- iPad Pro 12.9 インチ (第 3 世代) 以降
- iPad Pro 11 インチ
- iPad Air (第 3 世代) 以降
- iPad (第 6 世代) 以降
- iPad mini (第 5 世代) 以降
- iOS または iPadOS 14 以降
- tvOS 15 を搭載した Apple TV 4K
- MacBook Pro (2021 年に発売されたモデル)
- この機能に対応した App のオーディオビジュアルコンテンツ
AirPods や Beats で空間オーディオを体験する - Apple サポート (日本)
我が家のiPad Pro 12.9インチは第2世代でした。
チクショー!!
このままでは「Airpods」が無駄になってしまう…。だって、私のスマホはAndroidなんだもの。仕方がないのでいっそのことiPadを買い換えてしまおうかと思ったのだが、空間オーディオの効果も体験せずに買い換えるのはリスキーすぎる…でも、やるなら今しかねえ~と葛藤してたら先程のAppleのページで対応機器「Apple TV 4K」があることを発見した。しかも、最新である第二世代だけではなく旧モデルの第一世代も対応しているではないか。そんな訳で
Apple TV 4K、ゲットだぜ*1。
勿論、旧モデルの中古である。メルカリで安く売られていたの見つけ勢いで捕獲したのだが、届いたApple TV 4Kはろくに梱包されていない状態で初期化もされてもないという、メルカリしぐさを感じたがまともに動作したので評価は”良”とさせていただきました貴重な体験ありがとうございました。
試してみた
Apple TV 4KにAirPods (第 3 世代)を接続し、いくつか作品を空間オーディオで動画再生してみた。
まず、空間オーディオがどんな感じに聞こえるのかを述べておく。(ヘッドトラッキング機能を有効にしているせいもあって)イヤホンで聴いているにもかかわらず、あたかもTVのスピーカーから音が聞こえてくるような感覚につつまれる。今回、Apple TV 4Kの接続先のPCモニタはスピーカーがついていない製品だったこともあって聴き始めた最初はまるで狐につままれたような感覚だった。
次に、空間オーディオで動画再生した作品ごとの聞こえ方について。
Apple TV 4Kは動画再生中にコントロールセンターからAirpodsを選択すると現在の空間オーディオの再生状態がわかる。
iTunes Store作品
まずは「ボヘミアン・ラプソディ」。
終盤のライブエイドのコンサート場面を再生してみた。ステージ上の演奏はTV側、観衆の声援は周囲から聞こえてくるように感じられ、普通のステレオで聴くよりも自分が会場にいるようなライブ感が感じられた。
ちゃんとドルビーアトモスで再生されている。
Youtube
続いて、Dolby Atmosのデモ動画を見てみた。
感覚的にはサラウンド感を感じたのだが、画面表示によればドルビーアトモスではなくステレオを仮想的に空間オーディオ化しているらしい。他にもいくつかの動画を見てみたがステレオ以外で表示されなかったのでひょっとしたらApple TV 4KのYoutubeアプリはステレオ再生しか対応していないのではと思いつつも、仮想的に空間オーディオ化された場合でもあまり違和感は感じなかった。
”ステレオを空間化”という表示が出ている時は仮想的に空間オーディオ化しているということ。
Amazon Prime Video
最後は、Amazon Prime Videoで試してみた。
ドルビーアトモス作品
数少ないドルビーアトモス対応作品から「トゥモロー・ウォー」。
開始から50分位のビルを脱出後のシーン。市街地の戦闘シーンということもあってサラウンド感は「ボヘミアン・ラプソディ」よりもかなり感じる。当初アトモス的なサラウンド感は弱いようにも思えたが、5.1chの作品と比べると立体的に聴こえるので、ドルビーアトモスとしてちゃんと空間オーディオにしてるのだろう。
ドルビーアトモスどすえ。
5.1ch作品
続いては、5.1chの「マトリックス」。
一番の見どころのロビー銃撃戦シーン。5.1chなので空間オーディオとしては期待していなかったが、意外にもサラウンド感が強く、空間オーディオはドルビーアトモス作品でもなくても充分効果はあるなと感じられた。ところで、新作「マトリックス・リザレクション」のキアヌがミスター・マリックに見えるのは私だけでしょうか。
5.1chはマルチチャンネルと表示される(7.1chも恐らくこの表記と思われる)
感想
5.1chや7.1chのマルチチャンネル作品でも充分サラウンド感を感じられ、ドルビーアトモス作品に至ってはさらに立体的なサラウンド感も増すという、従来のソフトウェア的ななんちゃってバーチャルサラウンドよりも遥かに満足のゆく出来であった。しかも、サラウンド再生専用機器でもないただのBluetooth接続のイヤホンのAirpodsで、これだけサラウンド感を感じられるとは正直思っていなかった。その辺りは開放型のインナーイヤータイプというのもあるのだろう。反面、もう少し低音が出てくれたらもっと満足行く結果になったのではとも思った(実際インナーイヤーにしてはかなり出ている方だと思う)。
そう考えると、Airpodsでここまでの評価になるのだからヘッドホンであるAirpods Maxで空間オーディオを再生したら一体どんなことになるのやら…
ねぇ?
試したくなりませんか?
My New Gear...
こんなにサイズが違うんだからものすごい迫力で空間オーディオが楽しめるに違いないでしょ。
*1:実は以前所有していたのだが、とうの昔に放流していた