「Apple Music」のロスレス配信開始に向けてアップをはじめました。
「Apple Music」でロスレス(CD並)の音源が再生出来たとしても、途中で音が劣化してたら勿体ないと思いませんか? そんな訳で、どうやったら完璧に再生できるかを調べてみました。
公式情報「About lossless audio in Apple Music」によると、
You can listen to lossless on an iPhone or iPad updated to iOS or iPadOS 14.6 using:
- A wired connection to headphones, receivers, or powered speakers
- The built-in speakers
- To listen to songs at sample rates higher than 48 kHz, you need an external digital-to-analog converter.
と
You can listen to lossless on a Mac updated to macOS 11.4 using:
- A wired connection to headphones, receivers, or powered speakers
- The built-in speakers
- To listen to songs at sample rates higher than 48 kHz, you need an external digital-to-analog converter.
とあるので、
- iOS 14.6以降のiPhoneまたはiPadOS 14.6以降のiPad、もしくはmacOS 11.4以降のMac
- 有線接続のヘッドホン/イヤホン
- 外部接続のDAC
を揃えれば、最高音質で楽しめると言うのがApple様の公式見解。では、WindowsやAndroidではどうなのだろうか?
Windows
Windowsでは「iTunes」を使うか、ブラウザで"https://music.apple.com/jp/browse"にアクセスすれば「Apple Music」は利用できる。上記サポートでは言及されていないが、恐らくWindowsでもサービス開始と共にロスレスは利用可能になるのではないかと思っているが、完璧に再生できるとは限らない。
というのも、Windowsは仕組み上全ての音はOSのカーネルミキサーを介して出力されるので他のアプリの音やシステム音などと混じってしまい、音楽再生するアプリ側で特別な配慮をしない限りは音源に忠実には再生されない。
音源に忠実に再生することを「ビットパーフェクト」と呼ぶ。
ビットパーフェクト(bit perfect)とは?
デジタルデータを1ビットたりとも欠落せずに100%正確に転送すること。DTMやデジタルオーディオの場合は、たとえばパソコンでビットパーフェクトに対応している再生ソフトでデジタル音声データ(WAVファイルなど)を再生し、オーディオ・インターフェース(I/F)に入力できるならば、劣化のない高品質な再生が可能となる。
【FAQ】ビットパーフェクトとは? – Digiland (デジランド) 島村楽器のデジタル楽器情報サイト
音質をウリにしたWindowsの音楽再生アプリは、ビットパーフェクトを実現するためにカーネルミキサーを経由しないような工夫がなされているが、「iTunes」とブラウザは、現時点でそのような工夫はされていない(ブラウザによっては起動オプションで回避できるという情報はみつかったものの確定するには情報が少なく、基本的にはできないと考えておいたほうが安全だと思う)。
なお、MacはOS自体がビットパーフェクトに対応している。 av.watch.impress.co.jp
Android
Androidでは「Apple Music」アプリを使えば「Apple Music」は利用できる。Appleの正式発表前に"Androidのβ版アプリにロスレス対応に言及した情報が見つかった"という記事があったことから、Androidでもロスレスは再生できるものと思われる。
Androidに関しては、従来からハイレゾ対応をうたう機種も販売されているので一見問題ないように思えるのだが、残念ながらWindows同様に全ての音はOSのカーネルミキサーを介して出力されるので音楽再生するアプリ側で特別な配慮をしない限りは音源に忠実に再生されない。
Apple Musicアプリがそこまで工夫しているのかは現時点では不明だが、あのApple様がわざわざ敵に塩を送るような真似をするのだろうか…。
なお、iOS/iPadOSはMac同様にOS自体がビットパーフェクトに対応している。 av.watch.impress.co.jp
そんな訳で、ハイレゾを再生しているにもかかわらずそのクオリティがいまいちわからない原因は自分なのか機材なのか音源なのかと悩むのは馬鹿らしいので、音源に忠実に再生するMacまたはiPhone/iPadを再生機器として選択するのがオススメである。
そんな訳で、iPod Touch代わりにiPhone8をゲット。
室内利用だからとナメてたら、酔って落としたのでフィルムとカバーをつけて模様替え。
さて、これで後は手持ちのイヤホン・ヘッドホンを繋げばいい音で聴けるんでしょ?と思ったら大間違い。少々ややこしいので表にまとめた。
まず、多くのiPhoneユーザが既に利用しているであろう、AirPodsなどのBluetoothイヤホンではロスレスは聴けない(冒頭の公式情報によるとAirPods MAXを直接ケーブル接続してもロスレスは聴けないらしい…)。
次に、有線のイヤホン・ヘッドホンを繋ぐ場合も、ヘッドホンジャックがついているモデルや「Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」経由でつないだ場合はロスレスオーディオのうち「24bit/48kHz」までしか再生できない。最高音質である「24bit/192kHz」を楽しむためにはUSB-DACやポタアン等の外部機器に繋ぐ必要がある。
一番気軽なのが「Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」にイヤホンを繋ぐ方法だが、正直価格的にそこまで音質がよくなるとも思えないので、どうせなら外部機器利用をお薦めしたい。
外部機器として、次のようなLightning端子で直接iPhoneと繋ぐことができる機器もあるのだが、あまり製品の選択肢がなく、Lightning端子なので将来的にMacに繋ぐなどの汎用性もない。
そこで、外ではAirPods等のTWSで気軽に音楽を楽しみ自宅でじっくり高音質を楽しむという使い方であれば「Lightning - USBカメラアダプタ」を経由してUSB接続可能な外部機器を利用する方式をお勧めしたい。
「Lightning - USBカメラアダプタ」を繋いでみたところ。この先にUSB接続式の外部機器を繋ぐ。
純正品以外では、以下製品もUSB-DACを接続して利用できた(2021/5時点)。
USB接続可能な外部機器は、数年前にブームになった頃の機材がネットオークションに安く出ていたり、中華DACと呼ばれる中国製の安価なのにコスパの良い製品もAmazonで豊富に売られているので予算に応じて色々と探せると思う。
SHANLING ポータブルヘッドホンアンプ UA1 [DAC機能対応]
- メディア: エレクトロニクス
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